催告書とは?督促状との違いや文例・送り方を紹介
催告書とは、支払いが滞る相手方に債務の履行を請求する文書です。督促状を出しても支払いがない場合に、法的手段に出ることを前提とした最終通告として送ります。
今回は、催告書の概要や郵送方法、送る目的などを解説します。記載項目や文例も紹介しますので、参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.催告書とは?
- 1.1.催促状・督促状との違い
- 1.2.訴状との違い
- 2.催告書の書き方
- 3.催告書を送る目的
- 3.1.支払いの履行を促す
- 3.2.時効の完成を猶予する
- 4.催告書を送る場合の郵送方法
- 4.1.内容証明郵便で送るのが一般的
- 4.2.内容証明郵便の送り方
- 5.催告書の発送に便利なNEXLINK オンデマンド印刷発送サービス Doculinkタイプ
- 6.催告書は支払いを促す最終通告
催告書とは?
催告書とは、法律上の義務を果たさない者に対し、義務を履行しないのであれば契約の解除や裁判などの法的手段に訴えると告げて義務の履行を迫る文書です。主に、金銭債務の履行をするよう請求するときに使用されます。
催告書と似た文書に、催促状や督促状があります。それぞれとの違いをみていきましょう。
帳票作成・発送のコストと時間を削減できる
Doculink(ドキュリンク)の資料無料ダウンロード→こちらから
催促状・督促状との違い
催促状・督促状は、義務の履行を促す点で催告書と同じです。しかし、これらは発送時期や次に予定される手段が異なります。
催促状は、支払い期限から間もない時期に「支払いのお願い」をするというニュアンスで送る文書です。
催促状を送っても支払いがない場合は、督促状を送ります。「履行がない場合は法的手段に出る」という強い意味合いを含んでいる文書です。
督促状を出しても支払いをしてもらえない場合、最終通告として送るのが催告書です。
関連記事:催促状の正しい書き方は?記載事項や例文を紹介
関連記事:督促状とは?封筒や文書の正しい書き方や注意点、おすすめの代行サービスを紹介
関連記事:督促状の正しい書き方は?送り先別のテンプレートや送り方も解説
訴状との違い
催告書は、訴状とも異なります。訴状とは、債務の支払いがない場合に債権者が訴えを提起する際、裁判所に提出する書面です。
催告書を送っても支払いが行われない場合に、債権者から裁判所に提出します。
両者は、時効の効力も異なります。催告書の送付により6ヶ月は時効の完成猶予が与えられます。しかし訴状を提出した場合は、裁判が終わるまでの間は時効の完成には至りません。
催告書の書き方
催告書は、債務が履行されていない事実について具体的な内容と、催告書に示した期間内に支払いがない場合の意向を伝えます。
ここでは、催告書に記載する項目と文例を見ていきましょう。
催告書に書く項目
催告書には、一般的に以下の項目を記載します。
- 債務者(受取人)の情報(本店・社名・代表者)
- 債権者(差出人)の情報(本店・社名・代表者・印)
- 作成年月日
- 対象となる債権の内容・金額・期限
- 未払いとなっている事実
- 本文書での請求内容(例:本催告書が到達した⽇から〇⽇以内)
- 指定した期日までに支払い確認が取れない場合に法的手続きをとること
表題は「催告書」と記載しましょう。
催告書の文例
催告書の例文は、以下のとおりです。
東京都〇〇区〇〇町1-1 前略 当社は貴社より、 令和〇年〇⽉〇⽇に商品Aの発注を受け、 令和〇年〇⽉〇⽇に納品しております。 上記の代金〇〇円の支払い期限を 令和〇年〇⽉〇⽇としておりましたが、再三の請求にもかかわらず、未だに⽀払われておりません。 つきましては、本催告書が到達した⽇から〇⽇以内に、上記⾦額に加え、それに対する令和〇年〇⽉〇⽇から⽀払済みまでの年〇〇%(令和〇年〇⽉〇⽇時点で〇〇円)の遅延損害⾦ を、以下の銀⾏⼝座に⼀括して振り込んで⽀払うよう催告します。 〇〇銀⾏△△⽀店 普通 ⼝座番号 〇〇〇〇 ⼝座名義 株式会社〇〇〇〇 期限内に⽀払いがない合は、法的⼿続きをとらざるを得ませんので、あらかじめご了承ください。 以上 令和〇年〇⽉〇⽇ 東京都〇〇区〇〇町2-2 株式会社 〇〇〇〇 |
催告書を送る目的
催告書を送るのは、支払いの履行を促すほか、時効の完成を猶予するという目的があります。
ここでは、催告書を送る目的や役割を解説します。
支払いの履行を促す
催告書は、債務者に支払いの履行を促すことが大きな目的です。すでに催促状や督促状を送っているにもかかわらず支払いが行われていないことを踏まえ、法的措置の可能性を伝えることで強いプレッシャーを与えます。
裁判に移行することは債務者にとって大きな負担になるため、訴えられることを回避するために支払いを履行することが期待できます。
時効の完成を猶予する
債権には消滅時効があり、支払期日から5年間、何もしなければ時効で消滅します。しかし、催告をしたときから6ヶ月間は、時効が完成しません。
例えば、時効期限が迫る時期に催告すれば、時効完成が6ヶ月間延長されるということです。その期間に裁判上の訴えを提起すれば、時効が中断されます。
ただし、猶予は1回だけであり、6ヶ月経過の間際にまた催告書を送っても、時効は猶予されないため注意しましょう。
催告書を送る場合の郵送方法
催告書を送る場合は、内容証明郵便を使うのが一般的です。ここでは、催告書を送るときの郵送方法について解説します。
内容証明郵便で送るのが一般的
催促状や督促状はあくまで支払いを求める文書であるため、普通郵便で送ることが一般的です。これに対し、催告書は法的措置を見据えており、通知の証拠を残すために内容証明郵便で送ります。
内容証明郵便とは郵便形式のひとつで、控えを郵便局が保管し、送付した内容や受領日などを証拠に残すものです。そのため、催告書を内容証明にすれば「いつ、誰から誰宛てに、何を伝えたのか」を証明し、将来、裁判になったときの証拠としても活用できます。
内容証明郵便は「法的手段も検討する」という意味を含んでおり、郵便方法に選ぶことで、相手に対して心理的プレッシャーを与えることが可能です。
内容証明郵便の送り方
内容証明郵便は文書1通のみを内容とし、文書以外の図面や返信用封筒、為替証書・小切手等の有価証券などを同封できません。
送るときは、郵便局へ以下のものを提出します。
- 受取人へ送付する文書の原本
- 1をコピーした謄本2通(差出人と郵便局が各1通ずつ保存するもの)
- 差出人及び受取人の住所氏名を記載した封筒
- 内容証明料と郵便料金
謄本は郵便局と差出人がそれぞれ保存します。文書や謄本、封筒のいずれも、用紙の大きさや材質、筆記具などの種類は問われません。
ただし謄本には、縦書き・横書きでそれぞれ字数・行数の制限があります。字数のカウント方法にも細かなルールがあるため、事前に確認が必要です。
なお、すべての郵便局で差し出せるものではないため、あらかじめ利用する郵便局へ問い合わせてください。
催告書の発送に便利なNEXLINK オンデマンド印刷発送サービス Doculinkタイプ
本来の業務に加えて催告書の作成や発送を行うのは、担当者にとって大きな負担です。支払いが滞る取引先が多い場合、本業に支障をきたすこともあるでしょう。
催告書の発送業務を手早く済ませたい方におすすめなのが、作成から発送まで依頼できるサービスNEXLINK オンデマンド印刷発送サービス Doculinkタイプです。料金体系は従量課金制で、初期費用や月額固定料金がかからないため、低コストで催告書の作成から発送までを依頼できます。
催告書作成における作業工数の削減と迅速な発送を実現したい方は、ぜひご活用ください。
帳票作成・発送のコストと時間を削減できる
Doculink(ドキュリンク)の資料無料ダウンロード→こちらから
催告書は支払いを促す最終通告
催告書は支払いの滞る債務者に対し、支払いを促す文書です。催促状や督促状を送付しても支払いが行われない場合、法的措置を見据えた最終通告として送ります。裁判を想定する文書であり、相手にプレッシャーを与える効果が期待できます。
催告書は裁判の証拠にするために内容証明郵便で出す必要があり、文字数や行数に制限があるため、注意してください。必要項目を漏れなく記載することも大切です。催告書の作成・発送が負担になる方は、NEXLINK オンデマンド印刷発送サービス Doculinkタイプの利用もご検討ください。